土星=凶星ではありません。土星が制限をかけることで人生の様々な物事に、秩序、忍耐、堅実さ、安定感、持続性の要素が与えられます。土星がからむシナストリーは多いですが、今回は重要な絆を意味する太陽と土星の関係についてみてみたいと思います。
自分の太陽に土星が絡む相手
自分の太陽に相手の土星が絡んでくると、こんな影響を受けます。
・土星は太陽に制限をかけてくる、責任、束縛、過干渉、重圧、プレッシャー
・土星は手綱を取ってよい方向に太陽を導く、堅実な道に引っ張ってくれる、安定感のある地に足のついた生き方を身につけさせてくれる。
・土星は持続性を表す天体でもあるので、一度関係ができると長続きしやすい。
自分の太陽はそんな土星にこんな影響を与えています
・太陽は土星に元気を与えることができ、心を温めることができる。
・孤独感を弱める。殻を破って交流する手助けをする。信頼感を与える。
アスペクトがソフトかハードかによって、お互いの関わりの中での重苦しさ、プレッシャーの大きさは変わってきますが、太陽と土星の関係性はどのようなアスペクトであっても、縁の強い相手です。
どんな関係性でも、大体上記に示した通りの影響があります。ハードアスペクトであれば太陽は強いプレッシャーを感じて窮屈でしょう。ソフトとハードの表現の違いこそあれど、土星は太陽に対してまっとうな堅実な道を歩ませようとして圧力をかけてきます。ソフトとハードではその圧のかけ方に違いがあります。あまりにハード過ぎると、太陽は関係を断ってしまうかもしれません。
しかし、どんなアスペクトがあろうと信頼できる人間関係をつくるには継続していくことが必要です。そんな関係は短期間でできるはずはありませんから。いろいろな問題を解決しともに乗り越えていくことを繰り返しながら強固な絆、信頼関係が構築されていきます。
太陽と土星のシナストリーをもつ間柄には、継続性があります。その継続の中で、土星の表すハードな試練を成長の糧にすることで、自分にとって非常に大切な長期的関係をつくる相手、それがこのシナストリーの相手です。
関係の持続性をもたらす土星
長く続いているカップルのシナストリーにはたいてい土星が関わっています。
男性の太陽は頼られたい星です。女性の土星は頼りたい星です。
男性の太陽に女性の土星が合する場合は、女性が男性に頼り、男性は土星側の女性に責任を果たそうとします。これは信頼関係に基づいた夫婦に大切な要素です。このアスペクトがある二人が恋愛関係になると結婚に結びつきやすく長続きします。
女性側が太陽であっても、関係の重要性にかわりはありません。
土星は太陽に強く関心をもち、太陽側に対して、もっときっちりしてほしいと要求してくるかもしれませんが、土星にとって太陽はまさに元気をくれる、活力をくれる存在でもあります。
ただ、土星はもともと制限をかける天体なので、土星側は太陽に対して、束縛のしすぎや理想を押し付けたり求めすぎるところが出すぎないように、気をつけたほうが良いとは思います。
トラインの関係でも同じです。太陽は土星の人間性を高めます。太陽はまさに土星にとっての‘’恵みの太陽‘’です。土星は太陽を引っ張っていきます。生活態度や習慣を改めさせ太陽がより向上していくのを助けます。土星は太陽にとって良きアドバイザーでしょう。
ハードアスペクトの場合でも関係は長期化する可能性が高いとは思いますが、試練を伴う可能性が高くなります。しかし先ほども言った通り、その試練を乗り越えることで、より意義のある関係を築いていける可能性のある相手です。
一つの例
私自身のことで申し訳ないですが、一つの例として。
私と主人は25年前に結婚しました。あの時代にも珍しかったお見合い結婚です。初めて出会ってから二か月後には結納、その二か月後には結婚式を挙げました。
私が小さい頃から思い描いていた熱烈恋愛の末に、大好きな人と結婚するという夢はこっぱみじんに砕け散りました。(周りに勧められたのですが、最初はホントに嫌でした…)
とんとん拍子に話が進んだのには、もちろんお互い意気投合したというのが一番大きいですが、初対面の時、まだ相手と会話もしていないのに私は「あ、私、この人と結婚するな…」という圧倒的な予感を何故か感じたのを今でも覚えています。(その時は予感がするからって、嬉しかったわけではありません(笑))
いま思うと恋愛相手を探すのと違って、結婚してともに生きていく人かもしれないという前提で会っていたわけですから、金星火星の要素より、太陽と月、土星という要素を感じとったのかもしれませんね。
月と土星の記事で書いていますが、私は月と土星がオポジションで、幼い頃から引っ込み思案や人見知りで苦労してきました。でも主人と結婚してから一緒に過ごすうちに、私はメンタル面がとても楽になりました。それは主人の太陽が私の土星に重なる(誤差1度未満)ことによる影響なのかもしれないと思います。
主人の太陽は私の月とオポジションです。このシナストリーは男女関係における縁の深さを表します。
また私の太陽は主人の土星にトライン(誤差1度未満)です。
細かいところを言えば、他にもたくさんの要素があるし、感性が違うので意見が合わないことから口論になったりと、25年の間には数えきれないくらい色々なことがありました。でもここまで続いてきた、肝心かなめの私たちの相性はここにあると思っています。
何か事が起こった時の団結力や、お互いに対しての信頼感、そこは25年の歳月をかけてさらに深く強固になってきています。
残念ながら若い時にあった男女のときめき感は、さすがにお互いもうありませんが、いまになると、やはり主人とは非常に強い縁があったのだと感じざるを得ません。
太陽と土星の絡みがあれば(できればソフトアスペクト)、長く継続して、助け合い、信頼し合える強い関係と絆を築いていくことができます。