ヨッドとは
ヨッド(ヨード)とは、三つの天体が150度(クインカンクス)、150度(クインカンクス)、60度(セクスタイル)で絡み、二等辺三角形を形作る複合アスペクトです。「神の手」もしくは「神の指」とよばれます。

ホロスコープはAMATERUで作成しています
星座(サイン)は、その特徴・傾向を火・風・地・水の4つのエレメント、不動宮・活動宮・柔軟宮の3つのクオリティにグループ分けされています。
上のホロスコープの場合の3天体は、太陽☉…双子座(柔軟宮・風) 木星♃…獅子座(不動宮・火) 月☽…山羊座(活動宮・地)となります。
このように、エレメントもクオリティも全てが異なる3天体で構成される複合アスペクトがヨッドです。

Tスクエアは、異なるエレメントをもつ3天体で構成されていますが、その3天体は同じクオリティになります。ここがヨッドとTスクエアの違いです。
ヨッドが個人のネイタルチャートにあると…
ヨッドが個人のネイタルチャートにあると、
ほとんどの人にヨッドが形成される時期がめぐってくる
ほとんどの人がネイタルチャートにセクスタイルをもっているでしょう。クインカンクスも結構ありふれたアスペクトです。
ヨッドをもっていなくても、プログレスやトランジットでめぐってきた天体と、もともとネイタルにもっているセクスタイルやクインカンクスがヨッドを形成すると、前述で示したヨッドの効果が同じように現れます。効果はアスペクトが形成される期間のみですが、ネイタルにヨッドをもっている人と違ってその状況に慣れていないために、その時期は翻弄されてパニックに陥りやすくなります。
そしてもともとネイタルにヨッドをもっている人も、運行する天体とヨッドがアスペクトを形成する時期には、ヨッドが刺激されて何らかのイベントに巻き込まれやすくなります。影響力はトランスサタニアン(天王星・海王星・冥王星)がより大きく、効果の期間も長くなります。そしてヨッドの頂点に対してこれらの天体がオポジション(180度)に位置する時期は、最もその効果が大きくなるといわれます。
ほとんどすべての人が、生涯のうちにヨッドの期間を経験します。誰の人生にもこのような時期があるということですね。
ヨッドが示す宿命的な御縁
二人の生年月日を組み合わせたシナストリーでこのヨッドが形成されると、どんな意味合いをもつのでしょうか。
結論からすると、ともに過ごすことでお互いに向上・成長するための御縁です。一緒に魂の修行をする相手です。ヨッドの性質どおりに相容れない要素が絡み合うのですから緊張状態をもたらします。よってこの御縁では、二人の仲は、なかなかしっくりとはいきにくく、穏やかではありません。ケンカが多く、相手を受け入れにくい、理解しにくい、折り合いがつけにくい関係です。でもなぜか共にいることをお互いが選ぶのです。まさに宿縁です。
恋人関係、夫婦関係において毎日のように、「もう別れる!」「また喧嘩した」といっているのに長く連れ添っているカップルって、よく見かけますよね。そんな二人のシナストリーにはこのヨッドが見つかることが多いです。
ヨッドを形成していなくても、シナストリーにクインカンクス(150度)が多いと関係が長続きする場合も意外に多いですね。
二人の異質な性質や要素を融和させていく過程自体が魂の学びや自身の向上につながるので、まさに「神が与えた宿命的困難」の関係性です。二人の中で何とか折り合いをつけていく努力を求められています。なのでヨッドをもった関係は、とても縁が切れにくい。いざこざがあっても、つらくても、腹がたっても、面倒でも、そのことを経験する事自体が実は魂の喜びなのです。
もしシナストリーにヨッドが現れる相手とともにいるのならば、合わないなぁ...と思いつつも、「相手と向き合うことで何か大きなものを自分は得るかもしれない」という視点に立ってみましょう。その人は自分にとってまさに、やりがいのある相手であることに間違いはないのですから。
性分が合わなくても諦めずに、お互いが心地よく折り合えるポイントを探っていく過程で、自分自身がどんどん変容、成長、向上していきます。そのことが人生において、より高く新しい境地を自分にもたらしてくれる。そんなつながりがヨッドの御縁です。