占星術は出生時間がわかったほうがオモシロイ
アングル(ホロスコープの主要な軸)は、出生時間がわからないと導き出せないものですが、その人の人生傾向をみるのにこの軸が案外大きな影響力をもっているのは否めないと思います。
出生時間は現代社会においては、個々の母子手帳に記入されているものが一番正確性が高いと思います。
しかし出生時間は「産声を上げた時刻が出生時間である」とか「産湯につかって体がきれいになって落ち着いた瞬間に、はて、いまの時刻は何時かな、それが出生時間」なんて、特に昔は病院によってまちまちだったなんて噂もあります。
アングルは4分で1度変わってきますし、サビアンシンボルも1度変われば意味合いも変わります。
占星術を学ぶ者としては出来るだけ正確な時刻を知りたいところですが、もし母子手帳に記入がある場合は多少の前後を危惧せず、その出生時間を信じれば良いと思います。
その時刻が母子手帳に記載されているのも、もって生まれたものなのですから。
ASC→IC→DSC→MCの流れ
自分のホロスコープを出生時間をいれて作成できれば、自分の人生の傾向・方向性をより正確に知ることができます。
ホロスコープの天頂にあたるMC(ミディアムコエリ)は、その人の社会生活にあたって目指すべき到達点、方向性、最終的な完成形を表現しているといわれます。
ASC(アセンダント)はその人の性質や行動の傾向をあらわします。生まれた瞬間のその人自身のパーソナリティーですね。
そして家庭の象徴であるIC(イマムコエリ)は、自分の心のよりどころ、安心できる場所です。
自分にとっての土台の場所です。
その位置からDCS ( ディセンダント)へと移り、人との出会いや交流により感化され成長していき、そしてMCに到達する。
MCは社会でのその人の立ち位置や社会的な個性ですね。どんな人も社会と切り離しては生きることができません。
必ず何らかの形で人間社会とつながっています。
そしてその中でどんな自分でありたいか、どんな関わり方をしていくのかということがわかります。
MCの一番近くにある天体は、その人の人生に大きな影響力をもつといわれます。
その人の人生を引っ張っていく原動力になる天体です。(この天体はカルミネ―ト天体といいます。)
MCに水星があれば、知的な活動で社会と関わるとか、月があれば人気稼業が向いているとか。
その天体が象徴する分野に縁があります。
MCがどんな状態か見てみる
カルミネ―トのオーブ(許容範囲)は狭くとった方がいいと思います。
緩くて5度。3度以内であれば影響は強いです。
私は3度以内を重要視し5度以上離れてくると影響はとても弱くなると思っています。
どの星がカルミネ―トしているかだけでも社会生活においてのその人の傾向性はある程度わかりますが、その天体に対して他の天体がどのように絡んでくるかも大事ですね。
どのように社会にコミットしていくのか、スムーズにいくか、不器用な関わり方になるのか、その人の傾向をみることができます。
そしてMCのサイン(星座)のルーラー(支配星)がどこにあって、どんな天体とどのように絡んでいるかということからも、傾向をよむことができます。
またカルミネ―トする天体がMCになくてもMC自体に対して、他の天体がソフトなアスペクトで絡んでいれば、社会に出る、社会で自分の居場所を見つける、社会の中で活躍するなどは比較的スムーズにいく人が多いです。
ではハードの場合は?ハードはソフトの反対だから「厳しい社会生活を送る」とか「常に逆境に見舞われる」のでしょうか。
そんなことはありません
実際にはソフト・ハードに関わらず、MCに絡む天体が多いほうが社会へと打ち出せる自分の要素がたくさんある人なのではないかと思いますし、本人も社会の中で活動することに意欲的なのではないでしょうか。
ハードであればエネルギーが大きい分、コントロールする工夫は必要に思いますが、決してマイナスな解釈をする必要はありません。
大事なのは、自分の特徴の使い方なのです。
自分という人間性の傾向や特徴に合った社会との関わり方を見つけることができれば、きっと社会の役に立てるし、自分自身も楽しく意欲的に生きていくことができる。
そのヒントにホロスコープを使うのは有益だと私は思っています。
まとめ
変えられないことや苦手な事とにらみ合って、克服しようと徒労するは時間の無駄というものです。
向いていること、性に合っていること、得意な事にこそ自分の人生の時間を一番注ぎ込むべきです。
もしご自身の出生時間がわかるのならホロスコープをつくってみて、自分の人生の軸(アングル)について見てみてください。
MCの状態(サインや絡んでいる天体の象意)を読み取れば、どんな職業が向いているのか、どんな関わり方をすればより充実した社会生活を送っていけるのかということに気付けるでしょう。
そこに示されているのは無理のない自分らしい生き方、そのものであると思います。