不倫の発覚から突然のジャニーズ事務所退所。
昭和から平成の大スター近藤真彦さんの一連のニュースから、ふと昔あった中森明菜さんとの恋愛の顛末を思い出しました。
どちらかといえば、女性側がのめり込んでいて、振り回されていた。
最後は可哀想な結末であったような印象があります。
男性側に対しての世間の非難があったことも思い出します。
二人のシナストリーからは何が見えるのでしょうか。
近藤真彦さんのネイタルチャート
蟹座の太陽、月は蠍座もしくは射手座です。
太陽は月とトラインの範囲でしょう。公私のバランスがとれたマイルドな人柄です。
人気運もあり、目上からの引きたてを受けやすく、周りからも支えてもらいやすい人ですね。
月ですが、お人柄を鑑みると月と木星はオポジションである可能性がとても高いと思われます。
なのでオーブを6度くらいまで考慮しても月は蠍座であるだろうと思います。
月と木星がオポジションの人は、気が大きくなり、行き過ぎの楽観主義やルーズなところが目立ったり、都合のいいことばかりを考えるために、ズルをして楽をしようとしたりしやすいです。
心の境界線があいまいなために、いろいろな人を受け入れてしまうことで、損をしたりもします。
しかし、母親や関わる女性からは可愛がられる、援助されやすいなど母性本能をくすぐるような魅力の持ち主でもあります。
金星と火星は双子座にありタイトなコンジャンクションです。
とても魅力のある、いわゆるモテる人です。
この金星と火星は小惑星を除けば、メジャーアスペクトで絡んでいるのは水星のセクスタイルだけです。
金星が双子座の人は愛情表現が豊かで、会話、コミュニケーションを楽しむ人です。
人との距離を縮めるのが上手い。
フットワークが軽く、広く浅い人間関係を望みますので恋愛もある種ゲーム感覚。
このような性質から双子座に金星のある男性は浮気しやすいといわれます。
近藤さんの場合は水星の効果もプラスされているのでより社交性が高く、一緒にいるととても楽しい人でしょう。
また金星・火星のコンジャンクションには海王星がバイクインタイル(144度)で絡んでいます。
バイクインタイル、クインタイルは他の天体でもいくつかありますが、この海王星のバイクインタイルが音楽性、創造性、芸術性を金星・火星に与えています。
双子座の火星も、ひとところに留まっていられないような性格で、興味の対象に向かって動き続けるようなイメージです。
近藤さんの場合はそのモテモテの金星・火星が双子座にあるのですから、女性に対しても好奇心が旺盛ですね。
初対面の人に対しても、物怖じせずにフレンドリーに接していくので好印象をもたれやすい。
こと女性は、「私に気があるのかしら…」と勘違いしてしまうことも多いのではないでしょうか。
俗にいう”罪な男”です。
そして水星・木星・海王星がTスクエアです。
ともすれば自分を守るための嘘・欺瞞をうまくつかうかもしれません。
現実と自身の思い込みの狭間で揺れ動いているので、悪気はなくともそのようになりやすいです。
しかし双子座の火星然り、水星が頂点のTスクエア然り、ある意味で策士であり頭のキレる人でしょう。
女性にモテる要素、そして母性本能をくすぐる魅力、音楽性、創造性、意外に策士な一面、これらがトップを極めたスターのホロスコープに現れている主だった要素です。
中森明菜さんのネイタルチャート
小惑星まで含めると、アスペクトが多すぎて見にくいので、いったん除きます。
太陽は蟹座、月は山羊座です。
このチャートで一番特徴的なのは米津玄師さんにもあるヨッドのアルプス型があることです。
月・水星を底辺とするものと月・木星を底辺とするもの、2つのアルプス型が見てとれます。
天才的な歌唱力をもつ歌姫といわれた由縁がネイタルチャートにはっきりと現れています。
出生時間の正確性の確認はできませんが、これを見るとネットに上がっている中森さんの出生時間の情報は正しいのでは…と思います。
アルプス型とは二つのヨッドが底辺を共有し、台形の形になっている様を言います。
これは天才の配置といわれ、非常にクリエイティブな才能の持ち主のチャートに多くみられます。
ある世界で、カリスマ的な存在になる人に多くみられる複合アスペクトでもあります。
中森さんの場合、構成している天体は、月・水星・金星・木星・土星・海王星・ドラゴンヘッドです。
表現力の豊かさ、芸術性の高さ、過去世で積み重ねてきた善行や哲学や知識があります。
そして月が絡むことで、その才能自体に本人が翻弄されるさまがイメージできます。
本人の個人天体が絡むことで、ヨッドはその人生の中でより浮き立ってくる、私はそう思います。
凡人には理解できない世界観や思い。世間になじみにくく、溶け込めない孤高の天才です。
このような天才であるが故の苦悩は否応なく人生のテーマとなっている、そういうチャートですね。
また太陽・月・土星・海王星でカイトが出来上がっています。
カイトの頂点は月です。
夢をもち、自分の思い描く未来像に向けてコツコツ努力していく真面目さ、堅実さを持ち合わせています。
感性が鋭く豊かです。
博愛主義者で芸術性、想像力にも恵まれていますが、どちらかといえば地味で奥手な人柄をイメージする天体の組み合わせですね。
わがままであるとか、精神が不安定であるとか、あの頃はいろいろ言われていましたが、競争が激しく色々な意味において大変な芸能界という世界で生きていくには、人格が高尚すぎるのではないか、と感じます。
才能は他の追随を許さないズバ抜けたものですが、それ以外はいたって普通の年頃のお嬢さんといった感じで。
その中で一番前を走っていくストレスたるや、大変なものだったでしょう。それゆえの奇行・迷走であったのではないかと思いますね。
二人のシナストリーチャート
生れた年が1年違いなので、トランスサタニアンは同じような位置にあります。
そして生まれた日が6日違いなので同じサインに太陽が入っています。
そして互いの太陽・月が関係する絡みは見当たりません。
やはり結婚まで進む御縁ではなかったのでしょうか。
男性の出生時間によっては、アングルに何か出てくるかもしれません。
そして小惑星(特にジュノー)を含めて検証すれば、何かあるかもしれませんが…。
相性の良さをあらわす絡みとしては、男性の金星・火星のコンジャンクションに女性の木星がコンジャンクションです。
とても良い相性です。
ゆっくりと時間をかけて愛情を育んでゆけます。
木星は金星を大切にします。
そして火星にやる気・活力を与えます。
しかし、気をつけないと木星は金星の言うがままに何もかも注ぎ込んでしまい、金星を甘やかすことになってしまいます。
女性の月に男性の木星がトラインです。
女性は男性から優しく包み込まれるような安心感を受けることができます。
男性は女性に幸福感を与えることができます。
とてもいい相性ですね。
女性は自身のDCS(ディセンダント)に金星と水星のコンジャンクションがありますが、そのポイントに男性の水星がコンジャンクションになっています。
この絡みはコミュニケーションがしっかりとれる相手であり、意思の疎通もスムーズな相手です。
‘’心の友‘’といった感じで、お互いを支え合い高め合えます。
唯一、心を打ち明けられるような大切な関係だったかもしれません。
女性のライツ(太陽・月)と男性の金星の絡み(メジャーアスペクト)がない、ということが男性に対して女性の押しが弱いことを示します。
男女として熱烈に惹かれあってともにいるというより、励まし合って支え合う親友のような穏やかな関係であったのではないかと感じます。
世間を騒がせた騒動はなぜ起こったか
交際している女性が男性の自宅で自殺未遂を起こす。女性の心情を思うとそこまで追い詰められたことに対しては可哀想に思います。
でも落ち着いて考えるとその行動は男性へ愛を乞う最後の手段であるし、男性への当てつけのような気もします。
それほどに、彼女は満たされない思いの中で苦しんだのでしょう。
決して幸せな恋愛ではなかったのでしょうね。
女性のリリスは男性の太陽とオポジションです。
このケースはお互いに強烈に惹かれ合い執着します。
リリスは太陽側の言いなりになりやすく、太陽のでかた次第でリリスにとって二人の関係は天国にも地獄にもなってしまいます。
また女性のドラゴンヘッドと男性のリリスがオポジション(=ドラゴンテイルとコンジャンクション)になっています。
この関係は前世からの因縁であり、二人の間にカルマを引き継いで生まれてきた関係だといわれます。
とても深い御縁ですが、テイルとのコンジャンクションは、やはり腐れ縁的になりやすい。
カルマが解消すれば、切れてしまう発展性のない関係です。
どちらかといえば、リリス側が執着しやすいといわれます。
二人の関係が深くなるにしたがって、どうしようもない深みにお互いはまり込んでゆく。
一緒にいたい気持ちと裏腹に、一緒にいてはいけないのではないかという気持ちもある。
宿縁が強い分、関係を切るには一筋縄ではいかない。
大きな衝撃、大きな痛みをともなわなければ切れない縁。
リリスが相手の重要な天体や感受点に関わっている場合、深くなればそんな関係になってしまう。
非常に危うい御縁、それがリリスの御縁かもしれませんね。
二人の恋愛には、すでにそんなシナリオが用意されていたのです。
それは誰もが避けることの出来ない、そんな御縁です。